夜の照明が睡眠の質を左右する
美は一日にしてならず。即効性のあるケア用品も、毎日の地道な努力にはかないません。
スキンケアに加えて、特に大事にしたいのが睡眠です。今回はこの睡眠の質を高めるための照明のヒントをご紹介します。
暗くなったらできるだけ明るい光を浴びないようにする
夜が明けたら活動し、暗くなったら眠る。それが動物にとって一番本能と乖離の少ない姿かもしれませんが、人間の活動は24時間年中無休と言えます。
睡眠ホルモンの異名を持つメラトニンは、目から入った光刺激によって分泌量が調整されます。朝目覚めて強い光を浴びると、その15時間ほど後にメラトニンの分泌量が増えて眠気を催します。朝起きたら朝日を浴びるのが大切という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。上質な眠りの準備は起床直後から始まるのです。
ところが、夜暗くなってからも明るい光を浴び続けていると、このメラトニンの分泌を妨げてしまいます。リビングで一般的な照明を全灯にして3時間ほど過ごすだけでメラトニンの分泌量が半減する可能性もあると言われています。コンビニエンスストアの店内を思い浮かべてみると、かなり明るいですよね。コンビニはとても便利ですが、睡眠の観点からは暗くなってからの利用はおすすめできないと言えるでしょう。
寝る前のリラックスタイムはできるだけスマートフォンやパソコンを使うのを避けたいものです。画面から発せられるブルーライトはメラトニン分泌を抑制してしまいます。
意識して暗くしてみる
夜だからといって、真っ暗な中で過ごすのは現実的ではありませんが、できる範囲で照明を暗めにしてみましょう。食事や読書にはある程度の明るさが必要ですが、音楽鑑賞やストレッチならばさほど明るくなくても支障ありませんよね。あるいは浴室の照明をつけずに脱衣所からの間接照明で入浴するのもおすすめです。入浴のリラックス効果と相まって、思った以上に気持ちよくゆったりとできます。
夜の照明には暖色系が適しています。これは夕日がオレンジから赤の美しい色であることを考えれば納得できますよね。最近では調光機能の付いた照明器具も多くなっていますので、夕方以降には暖色系を選ぶのがおすすめです。
もちろん朝日を浴びて夜暗めの照明で過ごしたからと言って、必ず素晴らしい眠りに恵まれるとは限りません。睡眠を左右する要素は光刺激以外にもたくさんあります。
夜の照明を落としできるだけ暗く過ごしてみるのはさほどハードルも高くなく、気軽に取り組める方法です。美は一日にしてならず。できることをコツコツと継続したいものですね。
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