メラニン生成を阻害する「アルブチン」の美白効果

健康的に程よく日焼けした肌は素敵ですが、将来のシミやシワを考えるとできるだけ日焼けはしたくない、白く滑らかな肌でいたいと願う人も多いのではないでしょうか。
今回は美白化粧品に含まれることの多い「アルブチン」についてご紹介します。

チロシナーゼに直接作用してメラニン合成を阻害

まずはシミのできるメカニズムを簡単におさらいしましょう。

紫外線等による刺激→メラノサイト活性化→チロシンにチロシナーゼ酵素が作用→メラニン生成→ターンオーバーの乱れによりメラニン蓄積→シミ

メラノサイトの中にはチロシンというアミノ酸があります。このチロシンにチロシナーゼという酵素が作用するとメラニンへと変化しますが、アルブチンはチロシナーゼに直接作用してチロシンへの作用を阻害します（上記下線部）。メラニン生成に欠かせないチロシナーゼに直接作用する点が特徴で、確実にメラニン生成を阻害できることから、高い美白効果が期待できます。
新たにメラニンが生成されないということは、将来のシミを予防する意味を持ちます。アルブチンは今あるシミを薄くするというよりも、将来のシミを予防するという予防美白の効果が期待されるわけですね。
今あるシミを薄くするにはターンオーバーの促進・正常化が重要ですので、保湿・紫外線対策や栄養バランスの良い食事・充分な睡眠といった生活習慣の見直しにも取り組んでみましょう。

即効性はないが安全性が高い

残念なことに、アルブチンには即効性はありません。今日塗って明日結果が出るものではありませんので、継続して使うことが大切になります。
長期間使用するとなると気になるのは安全性ですが、アルブチンは非常に毒性が低く、安全に使用できる成分と言われています。アルブチンを加水分解してできるハイドロキノンは高い効果が期待できるものの他の化粧品よりも重めの副作用が発生しやすいですが、アルブチンにはそのような頻繁な副作用は見られません。
ただ個人差がありますので、肌に異常を感じたら使用を中止し医師に相談するなどの対処は必要です。これはアルブチンに限らず、化粧品を使用するうえで必ず意識しましょう。あなたの肌を一番身近で一番効果的に守れるのは、あなた自身なのです。

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