暑い夏でも冷たいものを飲みすぎてはいけないワケ
暑い夏!冷茶やアイスコーヒー、冷たい炭酸飲料やキンキンに冷えたビールがとてもおいしく感じる季節です。汗で噴き出す水分をどんどん補給しないと熱中症になるから、ぐびぐび…おっと、ちょっと待ってください。
その冷たい飲み物、何杯目ですか?
内臓が冷える?
冷たい飲み物は口当たりものど越しも良く、どんどん飲めてしまいます。加えて、水分補給の大切さが浸透したこともあり、飲む回数もほかの季節に比べると多くなりがちです。
もちろん脱水に気を付けてこまめに水分をとることは大切なのですが、どのくらいの温度のものを飲むかにまで気を配れているでしょうか。
冷たい飲み物を飲むと、胃腸に負担がかかります。消化器官を含め、内臓は体温37度前後でその機能が効果的に発揮されます。そこに氷水のような冷たい飲み物が大量に入ってくると、消化器官の運動が低下してしまうのです。水分は胃ではなく小腸から取り込まれますが、胃腸の動きが悪くなることで水分が吸収されるまでの時間が長くかかる恐れもあります。
実は熱中症対策で脱水予防のために飲むという観点からは、冷たい飲み物は適しているとは言えないのです。
さらに、消化機能が落ちると便秘にもつながりかねませんし、内臓が冷えることで身体全体の血行が悪くなる可能性もあります。健やかな肌に必要な酸素や栄養は血流にのって運ばれますので、血行が悪くなるとこれらが充分に運ばれてこない事態になることも。クマが目立ったり肌荒れしたりするかもしれません。
また、屋外やエアコンの入っていない室内は暑くても、エアコンの効いた室内は逆に寒すぎると感じる場合があります。特にオフィスなどで男性が快適に感じる温度に設定してあると、女性には寒いことも多いでしょう。あまり動くことのないまま長時間エアコンの効きすぎた室内にいて、手足に冷えを感じたことはありませんか。そんな時に冷たい飲み物を飲んでしまうと、ますます冷えが助長されてしまいます。
ときには温かい飲み物や食べ物をあえて選んでみて
夏の食事はさっぱりとした冷たいものを食べることも多いですよね。そこに冷たい飲み物がしょっちゅう大量に入ってきて中からも外からも冷やされるばかりでは、身体は調子を崩し、夏バテに繋がってしまいます。
冷たい飲み物には糖分が多く含まれるものが少なくないことにも注意したいところです。
ただ、そうはいっても暑い夏にいつも温かい料理を食べ、ホットドリンクを飲むのは現実的ではないですよね。
そんなときは、メリハリをつけるのがおすすめです。
ここぞという所では冷たい飲み物を飲む。定時の水分補給は常温で。エアコンの効いた室内に長時間いるときには温かい飲み物にしてみてはいかがでしょう。
冷えは大敵ではありますが、人間は体温を作り出すことができます。適度に運動したり、入浴時にお湯につかったりすることで、体温をあげ、汗をかき、最終的には体温調節の機能を高められるのです。
冷たい飲み物が飲めない夏はつまらない!それもまた真理でしょう。
冷えは大敵であることを心にとめて、冷たい飲み物も温かい飲み物も楽しむ夏を過ごしたいですね。