眼精疲労が肌荒れを引き起こすメカニズム

先日、スマートフォンの普及でUFOの目撃情報が激減したという話を耳にしました。それまで人はちょっとした時間ができたとき何の気なしに空を見上げることが多かったのに、スマートフォンを手にしたとたん隙間時間は手元の端末を覗くばかりになったから、という風刺のようでした。UFOの目撃数は置いておくとしても、人が空を見上げなくなったのは事実かもしれませんね。
スマートフォンを使う時間が長くなればなるほど、目への負担は増加します。
単なる疲れ目ではおさまらず、眼精疲労になってしまっている人も少なくありません。
実はこの眼精疲労は肌荒れを起こす可能性があるのです。

疲れ目と眼精疲労の違い

疲れ目はその字の通り、目が疲れている状態で眼疲労とも呼ばれます。細かな作業を続けた際に「目が疲れる」「目が痛い」と感じる、これが疲れ目の状態です。しばらく目を休ませれば回復しますので、一晩ぐっすり眠れば翌日は症状が気にならないでしょう。
これに対し眼精疲労では症状が目だけにとどまりません。目の疲れはもちろんのこと、肩こりや頭痛・胃痛、イライラや抑うつなど精神面にも影響が出ることがあります。こうなってしまうと一晩ぐっすり寝るくらいでは回復が難しく、慢性的な症状となりがちです。目を休ませると同時に、身体全体の疲労をとるべく生活習慣を正していく意識が必要となるのです。
この眼精疲労の影響が肌に出た場合、肌荒れという症状になります。

眼精疲労で肌荒れする原因

眼精疲労で肌に影響が出るメカニズムを詳しく見てみましょう。
目の周りの筋肉が疲労すると血行が悪くなります。血行不良により肌の新陳代謝が滞るとターンオーバーのサイクルが乱れるので肌トラブルが起こりやすくなってしまいます。
この疲労を回復させるためにはビタミンB群などが大量に必要なのですが、実は美肌を保つためにもビタミンB群は欠かせません。疲労回復が優先されると、肌は栄養不足に陥ってしまいます。これも新陳代謝を悪くする一因となるのです。
また、眼精疲労で顔のリンパ液の流れが悪くなると、老廃物をうまく流し出せなくなってしまいます。結果として、老廃物がたまってしまい毛穴が詰まりやすくなると考えられます。
いくら肌表面からのケアを頑張っても、身体内部の原因にはなかなか届きません。
肌荒れしているから肌のケアをする、それはもちろん重要です。しかしそれだけで改善しない場合には、見方を変えて身体内部から健康な肌を目指すという視点があると良いですね。

疲れ目や眼精疲労を改善するためには、なんといっても目を休ませるのがまずは第一です。パソコンやスマートフォンを凝視する時間を減らす、メガネやコンタクトの度を合わせる、エアコンの風が直接目に当たらないようにするなどといった対策をしていきましょう。
ホットタオルなどを使い、目をリラックスさせるのも効果的です。
その上で十分な睡眠と栄養、適度な運動など生活習慣を改善していきましょう。
美肌の土台は健康な身体であることを忘れないようにしたいですね。