ダブル洗顔不要クレンジングを使いこなすコツ

個人的な話ですが、家には猫が2匹います。
猫の洗顔方法をご存じでしょうか。ちょっと舐めて湿り気を与えた前足で顔をぬぐうように洗顔します。毛だらけの顔が本当にこれできれいになっているのかははなはだ不明ですが、猫の洗顔は見ていてかわいいものですね。
さて人間はそういうわけにはいきません。ほんのちょっとの湿り気でちょいちょいと触るだけでは、健康的で美しい素肌を維持するのは不可能でしょう。面倒でも人間は人間のやり方で洗顔しなければならないのです。
少し前まではメイクしたあとにはダブル洗顔が必須とされていました。しかし最近では洗いすぎたり顔を触りすぎたりする弊害が理解されてきたこともあって「ダブル洗顔不要クレンジング」が注目されています。

コツはしっかり乳化させること

そもそもクレンジングと洗顔は何が違うのでしょう。クレンジングはメイクなど油性の汚れ、洗顔は汗やホコリ、角質など水性の汚れを落とすために最適化された洗浄剤です。落とす汚れの種類が違うため、ダブル洗顔が必要なのです。
これに対してダブル洗顔不要なクレンジングは、油性汚れだけではなく水性の汚れにも対応できるよう設計されています。ただし、使いこなすためには実はコツがあります。ダブル洗顔不要クレンジングはクレンジングとも洗顔料ともちょっと違う使い方をする必要があるのです。
では基本的な使い方を見ていきましょう。
顔や手が渇いた状態で適量のダブル洗顔不要クレンジング剤を顔になじませます。濡れた手で使えるとある場合でも乾いた状態で使った方がクレンジング効果が高いので、乾いた状態で使うのがおすすめです。
なじませる際には指の腹でくるくると円を描くように優しく行います。初めは少し抵抗がある手触りですが、なじませていくとこの抵抗が弱まり指が軽くなる感覚があります。これがメイク汚れとクレンジング剤がなじんだ合図です。
ここからが重要です。水をほんの少しずつ加えてクレンジング剤となじませます。このとき一度に水を加えてしまうと上手に乳化しません。なじませていくうちにクレンジング剤が白っぽくなり、油っぽいヌルつきが水のようにサラッとしてきたら、乳化は成功です。
ぬるま湯か水ですっかりすすぎましょう。特に生え際や小鼻のキワはすすぎが不十分になりがちなので意識して良く流してください。熱めのお湯を使うことやシャワーを直接顔に当てることは刺激が強いので避けましょう。

ダブル洗顔がおすすめの場合もある

一度に洗顔まで済むので手間が省けて便利なダブル洗顔不要クレンジングですが、実はダブル洗顔するほうがおすすめの場合もあります。
脂性肌、ニキビ肌、敏感肌がこれに当てはまります。
というのも、油性の汚れを落とす力はダブル洗顔した方が上になるからです。皮脂汚れや油汚れが少しでも残ると肌荒れの原因となりやすいこれらの肌タイプの場合には、便利さや肌を触る機会を減らす優しさよりも、油性汚れをしっかり落とし切ることが重要です。
これらの場合には、レンジング後にマイルドな洗浄料でダブル洗顔するのがおすすめです。
しっかり汚れを落とす分、乾燥しやすいので、保湿は特に丁寧に行ってくださいね。

しっかりとしたアイメイクをしている場合には別途リムーバーを使うのがおすすめです。アイメイクがきれいに落ちる強さのクレンジングは顔全体に使うには強すぎる可能性があります。
ダブル洗顔不要クレンジングを使うことで、「今日は軽いメイクだったから一度で済ませよう」、「今日はなんだか皮脂のべたつきを感じたからダブル洗顔しておこう」と臨機応変に対応することができます。肌の状態に合わせて、上手に使いこなしてくださいね。