赤ちゃんにこそスキンケアを

赤ちゃんのぷにぷにしたお肌、きめが細かくて弾力がありもちろんシミやシワもなくてとてもきれいに見えますよね。まるで理想の肌のように思える赤ちゃんの肌ですが、実はその見た目とは裏腹に大人よりも乾燥しているのだそうです。
今回はそんな赤ちゃんのお肌についてお伝えします。

生まれた瞬間から乾燥が始まる

お腹の中にいる10か月間の間、赤ちゃんは羊水の中で生きています。そして時が満ち、いざ出産となり、羊水生活から空気生活へと環境が一変します。
10か月間も水の中で暮らしていたわけですから、生れ出たこの世界を赤ちゃんはとても乾燥している!と感じているかもしれませんね。
一昔前は生まれたらすぐに産湯を使うのが一般的でしたが、最近では生まれた赤ちゃんの皮膚についている皮脂は皮膚を守る役割があること、身体を洗うことで体温が低下したり体力が消耗したりすることへの懸念から、沐浴ではなく身体を拭くだけにとどめる病院が増えてきています。
そんな誕生直後の状況は一時的なものですが、赤ちゃんの肌は基本的にとても乾燥しています。赤ちゃんだけでなく、思春期までの子供は皆乾燥していると言ってもいいでしょう。思春期までは皮脂の分泌量がとても少ないので、バリア機能が弱い状態なのです。

スキンケアの基本は洗浄と保湿

赤ちゃんへのスキンケアの基本は洗浄と保湿です。
ベビー用洗浄料などの低刺激性の洗浄料を使ってそっと皮膚を撫でるように優しく洗います。ゴシゴシこするのはもちろん厳禁です。すすぎ残しがないように、すすぎも丁寧に行いましょう。
拭き上げは柔らかな綿のタオルでポンポンと水分を押さえるようにします。不思議なクリームパンのような手足のくびれ・シワの間の水分も残さず拭き取りましょう。現代では防カビ、抗菌、速乾などさまざまな機能を持った化学繊維もありますが、この速乾性により肌に必要な水分まで吸い取ってしまい肌を乾燥させる恐れがありますので綿100%のタオルを使うのがおすすめです。綿は摩擦が少なくチクチクとした刺激がないので、赤ちゃんの敏感な肌にも優しい繊維だと言えます。
濡らして洗って拭き上げた肌は皮膚のバリアが弱まっている状態ですので、なるべく早く保湿するのが肝心です。1年を通して低刺激な保湿クリームやローションを適量肌にやさしく伸ばしてあげましょう。ケアのあとに指がしっとりと吸い付くくらいの状態が目安です。

赤ちゃんの肌は乾燥していますが、新陳代謝が活発です。可能ならば朝晩の2回洗浄と保湿をセットにしたスキンケアができると良いでしょう。またお尻などが汚れた場合にはその都度清潔にし、保湿も忘れずに行ってくださいね。
面倒にも思えるスキンケアですが、赤ちゃんとママ・パパの貴重なスキンシップの時間という側面もあります。「手当て」という言葉もある通り、素手で素肌に触れることには癒し効果もあると言われています。
赤ちゃんとのゆったりとした贅沢とも言える時間をぜひ満喫してくださいね。