パールとラメとグリッターの違い

メイクのトレンドは時代によって変化しますが、現在ははっきりとした色味よりも質感でアピールするのがトレンドになっているようです。
ベースメイクではツヤ感が重視され、パール感のあるハイライトが使われます。リップメイクでのパール感が控えめなのは、透明感があってマスクにつきにくい仕上がりが好まれているからでしょうか。逆に目元はギラギラしすぎない柔らかなパール感を目指す傾向があるように感じられます。
今回はこのパール感から一歩進めて、同じようにキラキラと美しいパールとラメ、グリッターの違いをご紹介します。

パールとラメは粒の大きさが異なる

パールはその名の通り真珠やシャボン玉で見られるように虹のような光沢をもたらします。キラキラというよりは、ツヤツヤのほうがしっくりくる印象ですね。
古くは魚の鱗から作られた魚鱗箔というものがパール剤として使われていたのだとか。どの時代でもパール感は人々を魅了してきたことがうかがい知れます。現在ではマイカ(雲母)に酸化チタンを被覆した雲母チタンが一般的に使われており、その大きさは数十ミクロン程度です。見る角度や光の当たり具合で色が変化する偏光パールもアイシャドーやネイルカラーなどで大変人気がありますね。
これに対してラメは数百ミクロン~数ミリメートルとパール剤よりもかなり大きくなっています。1粒が点として知覚できるサイズになるため、華やかにキラキラと輝くという特徴があります。素材は樹脂フィルムベースのものが多く、粒の形も丸以外に四角や星型のものもありバリエーションが豊富です。
もう一つ、似たような語で「グリッター」があります。しかし実はグリッターの定義は定まっていません。パールやラメを含め、キラキラとした質感であればグリッターと呼べるような状況ですが、メーカーによってはラメよりもさらに大きな粒のものをグリッターと呼んでいる例もあるようです。

輝きのバランスがよいメイクを

マスクが前提となるメイクでは目元メイクが顔全体の印象を決める鍵となります。
程よいパール感は上品に華やかさを演出できるので、オフィスメイクにうってつけです。
逆にラメははっきりとした華やかさ、派手さを印象付けられるので、ここぞというデートやクリスマス、パーティーなどのイベント時にぴったり。
コロナ禍でパーティーなどの機会は激減、あるいはほぼなくなってしまっていますが、ワクチン接種も進みつつあり、やがては以前の日常に近い生活が戻ってくるのではないかという期待が高まっています。
もし近い将来、久しぶりのパーティーに行くチャンスがやってくるとしましょう。そのときは喜び、嬉しい気持ちが自然にメイクに反映されることでしょう。高揚する気分をパールやラメで表現する場合、顔全体を光り輝かせてしまってはせっかくの光沢も下品に見えてしまう可能性があります。
アイメイク、リップメイク、チークやネイルなどパール・ラメを使えるパーツのうちどこで使ってどこで使わないかのバランスを考えたメイクができると上級者ですよ。