毛穴の黒ずみにアプローチする①原因
つるんとした鼻先。滑らかな頬。憧れの素肌への道は険しく、鏡の中にはプツプツと黒ずんだ毛穴が見え隠れしていますよね。
毛穴がなければ汗も皮脂も出ませんので、身体の機能としては大変重要な器官ではあるものの、その見た目を美しく保つのはとても難しい毛穴。
今回はそんな毛穴の黒ずみの原因と効果的なケアについて2回に分けてご紹介します。
1回目は原因編です。
角栓と色素沈着
初めに理解しておきたいのは、毛穴の黒ずみは特に改善までに時間がかかり、根気よくケアする必要があることです。今日のケアで明日の肌が見違える!ということはありません。ダイエットと同じですね。しかしケアを始めなければいつまでもゴールへと近づくことはできません。まずは始めて、地道に継続していきましょう。
毛穴が黒ずむ第一の原因は角栓です。本来であれば垢となって剥がれ落ちていくはずの角質ですが、うまくはがれ落ちずに肌の表面に積み重なってしまったとき、毛穴に入り込んで固まり、角栓となります。毛穴からにゅっと顔を突き出す角栓を見ると肌の奥から生えてきているような気もしますが、そうではなく毛穴という落とし穴にはまった角質なのです。
垢としてうまくはがれ落ちない原因の筆頭は乾燥です。乾燥によりバリア機能が低下することで皮膚は危機を感じてターンオーバーのスピードを速めます。しかし急ごしらえで作った角層細胞は未熟であり、はがれ落ちる機能も成熟した角層細胞に比べて劣ります。ビジネスの世界では仕事の速度と質を兼ね備える有能な人もいますが、皮膚は速度を優先すると質は落ちてしまうのです。速度と質の両立は無理というのが自然の摂理なのかもしれませんね。
角栓がなくても、毛穴の周りの色が濃くなって目立つこともあります。これは毛穴まわりで炎症が起こって色素沈着した状態です。過剰に分泌された皮脂やニキビ、吹き出物、あるいはスキンケアによる過剰な摩擦、ひどい日焼けなどの紫外線の影響により炎症が起きてしまうと、メラノサイトというメラニン生成器官が過剰に活性化されます。たくさん作られたメラニンが順調に垢となって剝がれ落ちていくと良いのですが、現代人で正常なターンオーバーを維持するのは至難の業(わざ)。大多数の人は角層内にメラニンを蓄積することになりますので、毛穴の黒ずみへとつながってしまうのです。
角栓は皮脂が固まったものと思われがちですが、はがれ落ちるべき角質が固まったものでした。また毛穴の黒ずみは小さなシミと考えれば、一朝一夕に効果が出ないことも納得ですね。とにかくシミを薄くするには適切なケアに加えて時間が必要なのです。
次回2回目は毛穴の黒ずみに効果的なケアについてご紹介します。お楽しみに!