気をつけたい詰め替えボトルの使い方

エコが叫ばれる時代、シャンプー・コンディショナーとも販売の主流はボトル容器本体から詰め替え用へと変わってきているようです。大手通信販売サイトではボトル数回分という大容量詰め替えがセールになることも多く、利用したことのある人もいるかもしれませんね。
コストの面からも、環境面からも良いこと尽くめに思える詰め替え用ですが、注意しなければならない点もあります。
それは、詰め替えボトルの洗浄と乾燥。
せっかくお得に環境に配慮して詰め替え用を使うわけですから、安心安全に使いたいものです。

大切なのは「乾燥」

残り少ないシャンプーやコンディショナーの出が悪く、水を加えて薄めて使った経験はありますか。その場の対応としては特に問題ありませんが、そのあとどうしたかが重要です。そのまま置いておいて、翌日も使いますか
シャンプーは使用時に薄めて泡立てることを想定して作られています。事前に水を加えてしまうと成分構成が変わってしまうので、メーカーが想定した効能が発揮できなくなる可能性があります。したがってシャンプー・コンディショナーをあらかじめ水で薄めておくのはNGと言えます。
また、もう一つ重要なのは、水を加えた際に雑菌が混入する恐れがあるという点です。浴室は湿度が高く入浴中は温度も高い状態となります。雑菌が繁殖するにはまさに絶好の環境。そもそも洗剤なので栄養分が少なく菌は繁殖しづらいようにも思えますが、最近のヘアケア製品には天然成分配合のものも多いので油断はできません。
ここで重要になるのが中身を詰め替えるときの洗浄と乾燥です。洗浄と詰め替えを同時に行おうとすると、ボトル内部の水分を完全に取り除いた上で詰め替えるのはとても難しいでしょう。少しでも水分が残っていてそこに雑菌が混ざっていた場合、そのまま詰め替えてしまうと雑菌を排除できません。
これだけ詰め替え用隆盛の時代に「シャンプーボトルに繁殖した雑菌で人体に被害」というニュースがないのですから、心配しすぎることはないのかもしれません。しかしこれまで被害がないからと言って、危険性が0と断言することもできないように感じます。
大切なのは何といっても乾燥です。細菌の増殖には水分・養分・温度が欠かせませんので、水分を断つ=乾燥させることで細菌の繁殖を防ぐことができるのです。
そのためにはボトルを複数用意しておくのがおすすめです。シャンプーがなくなったところであらかじめ乾燥させたボトルに詰め替えたものと交換し、これまで使用していたものは良くすすいでから完全に乾燥させて次の詰め替えに備えるのが良いでしょう。
あるいは最近では詰め替えというよりも入れ替えできるタイプのボトルも販売されています。大容量詰め替え用には対応しませんが、1回分の詰め替え用の上部を切り取り、外袋ごとボトルに入れ替えるタイプです。
そのほかに、詰め替え用の外袋に直接ポンプ部分を取り付けて吊り下げて使用できる商品もあります。詰め替えの概念を覆す画期的な商品ですが、初期投資にそれなりの金額が必要になることなどから購入するかどうかは個人の価値観によると言えそうです。

洗髪ができればシャンプーボトルの見栄えは気にしないのか、浴室までインテリアをこだわるかで、どういったボトルを使うかも変わるでしょう。中身がなくなったからという理由以外に、ボトルの見た目を変えたいという理由で詰め替える場合もありますよね。
詰め替えの理由に関わらず、シャンプー液を流し込むタイプの詰め替えであればボトルの乾燥は必須です。
ちょっと面倒ではありますが、ボトルのすすぎ・乾燥を頑張りましょう。雑菌の増殖をイメージすると億劫ながらも手が動きそうですよ。