もう一度見直したい透明石鹸
「石鹸」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか。最近使ってないな、と思う人も少なくないかもしれませんね。
石鹸はボディソープや洗顔フォームにはないメリットがたくさんあるものの、保存方法にコツが必要な点において「使いにくい」と感じてしまう人が多いのが難点です。
しかし、この保存のコツさえ守れれば非常に優秀なスキンケアアイテムの一つであるのは間違いありません。
今回は石鹸の中でも特に洗顔に向いている透明石鹸について、その実力に迫ります。
透明石鹸の半分は美容成分
浴用などの安価な不透明石鹸は機械練り石鹸です。機械練り石鹸は全工程機械化されており、石鹸素地は98%。確かな洗浄力とシンプルな成分ですが、洗顔に使うには強すぎます。また溶けやすく型崩れしやすいデメリットがあり、現在ではボディソープのほうが主流になっているように感じられます。
これに対して洗顔もできる透明石鹸は枠練りという方法で作られます。枠練り石鹸では石鹸素地の割合は50%程度であり、残り半分は美容成分などを配合することができるのです。
枠練り石鹸には機械の工程だけでなく人の手が必要な工程が多くあります。
石鹸を透明にするために、グリセリンや砂糖、エタノールを加えます。グリセリンは保湿剤として使われているものなので、洗い上りは驚くほどしっとり。
また2~3か月ほどもじっくりと乾燥させるなど、非常に時間と手間がかかります。
こうして出来上がった透明石鹸は保湿力が非常に高く、多くの美容成分を含み、溶け崩れにくいというメリットがあるのです。
もちろん石鹸ですから常時水かかかるような場所で保管していると、溶け崩れは起きてしまいます。使用しないときは水気のないところに保管し、使うときだけ持ち出すのが上手に使うコツです。
洗顔フォームに比べると泡立ちはよくありませんが、泡立てネットなどを使うことできめ細かくクリーミーな泡が手軽に作れます。ぜひそのひと手間を惜しまずかけてください。
すすいだときの泡切れの良さは、驚くべきものです。いつまでもヌルヌルしないすっきりとした泡切れを体験してくださいね。
そしてできるだけすぐに保湿しましょう。洗顔フォームか石鹸かを問わず、洗顔すれば皮脂が落ち肌は潤いを失います。いくら透明石鹸が保湿成分たっぷり、マイルドな洗浄力だとしても、それは保湿ケアをしなくていいということにはなりません。たっぷりの化粧水で身も心も潤してくださいね。
このブログでは繰り返し「スキンケアは癒し」ということを述べています。
透明石鹸も見た目のかわいらしさ、美しさで使う人の心を癒してくれるでしょう。
ほんの少しずつ小さくなっていって、最後の最後に使い切ってなくなったとき、きっと心の中に充足感が広がります。なくなっていく様子がつぶさに目に見えるという点も、透明石鹸のメリットなのです。