嗅覚の不思議
人の嗅覚は不思議です。良い匂いも悪臭も、ずっと嗅いでいると感じにくくなりますよね。それぞれのにおいを良いと感じるか悪いと感じるかの個人差が大きいのも特徴です。
今回はそんな嗅覚の不思議についてご紹介しましょう。
鈍いようで敏感な嗅覚
においを感じるとき、体内でどのような反応が起こっているかを簡単に説明しましょう。におい物質が鼻の中に入って嗅粘膜に触れると、嗅細胞が電気信号を発します。この信号が大脳に伝わることでにおいの感覚が生じると考えられています。におい物質が脳まで直接届いているのではなく、鼻の中で電気信号に変換されているなんて、人体の不思議ですよね。ちなみに人間だと嗅細胞はおよそ4000万個ですが、嗅覚の鋭い犬では2億個もあるのだそうです。
においを感じる最小濃度を閾値(いきち)と言います。物質ごとに濃度は異なりますが、多くはppm(百万分率:1ppm=0.0001%)、中にはppb(十億分率:1ppb=0.0000001%)単位で表されるものもあります。これを見ると人間の嗅覚も結構敏感な気がしますね。
ただ不思議なことに、濃度が10倍になっても感じるにおいの強さは10倍にはならず、およそ2倍程度にしか感じられません。そういう意味では人間の嗅覚は鈍いとも言えます。
順応にご注意
人間の嗅覚には同じにおいを嗅ぎ続けるとにおいの感じ方が弱まるという「順応」という特性があります。悪臭の強いところに行って、始めは「うっ」となっても時期に慣れてしまってあまり気にならなくなった経験をした人も多いはずです。自分の体臭や口臭に気づきにくいのもこの順応の作用と言えるでしょう。
さらに最近では「香害」とも呼ばれる強い柔軟剤のにおい問題にも順応は関係しています。同じ柔軟剤を使い続けてそのにおいに順応すると、使用している人にはにおいが弱く感じられてしまいます。そうすると始め嗅いだ時のようにいい香りにしたいという気持ちから、柔軟剤を多く入れてしまうという悪循環になってしまうのです。これを防ぐためには、柔軟剤や香水などは同じものを続けて使わずに、数種類をローテーションして使うのがおすすめです。良い香りも強すぎれば悪臭になることに注意しましょう。
嗅覚は個人差の大きい感覚です。それだけでなく、体調や気分によっても感じ方は変わりますし、加齢で衰えるとも言われています。「皆が自分と同じようににおいを感じている」と思いこまず、「このにおいは他人にどう感じられているか」を意識できるようにしたいですね。
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